『ロジカル・プレゼンテーション』高田貴久

・紙に落とすことの重要性。提案が可決された後で、その可決された経緯をメンバー全員に説明する必要が生じるケースもあるので。
・プレゼンが苦手で「うまく話せない人」。「うまく話せない」のでなく「そもそも何を話すべきかが分かっていない」のだ。紙に落とせない主張は決してうまく話せない。仮にうまく話せていたとしたらそれは「うまくごまかしている」だけだ。
・相手の話に納得しない人の反応は「本当にそうなの?」「それだけ?」の二つだ。前者が「縦の論理」でロジックが通っているかということで、後者は「横の論理」でモレやダブりがないかということ。
・言葉のレベルが合わない原因は「視点」の違いだ。「誰の目から見た表現なのか?」がずれている。
・会議などにおける「論点」とは「検討することによって、よりよい意思判断ができる項目」である。
・会議を設計する際には「着地点」を明確にする必要がある。つまり「今日はどこまで話を持って行くか」を定めること。
・人に会う際、あるいは会議を設計する際に「イン・アウト」を意識すること。何をインプットして何をアウトプットするかを事前に意識しておくのだ。自分は何を用意し、何を持ち帰るのかを決めておくこと。単なる顔合わせにおいて意思判断を迫っても仕方ない。

非常に読みやすい。ストーリー仕立てという本書の形式によるものか、あるいは著者の明晰な論理いよるものか。個人的には「イン・アウト」管理が非常に印象に残った。いわゆる「目的意識」ということだが、それを突っ込んで定義すると確かにそういうことになる。