『手塚治虫物語 1928-1959』伴俊男・手塚プロダクション

手塚氏の生涯を追ったもの。これは前編で、彼が生まれてから結婚をし、そして夢だったアニメーションの世界へ羽ばたこうとするまでが描かれる。
ジャンプが生み出したという専属契約制度が生まれる前の手塚氏の鬼神並の仕事スケジュールには呆然。よくあそこまで長生きできたと思わされる。また彼の漫画家としての基礎を築いた家庭も印象深い。映画が好きだったとは聞いていたが、幼少期からあそこまで映画を見続けていたとは。原風景としてのディズニーに心を奪われるのも納得である。他にも宝塚に通いつめるなど、やはり少年・青年時代の環境は色々な意味で後の人生を決定づける何かがあるのだろう。
ひとまずは後編を読みたい。