『「とってもジュテーム」にご用心!』飛幡祐規

「とってもジュテーム」にご用心!―ふだん着のフランス語

「とってもジュテーム」にご用心!―ふだん着のフランス語

先日図書館で手に取った本書、読み途中ながら非常に面白い。パリ在住の著者によるコラム集、「ふだん着のフランス語」シリーズということで各コラムに"un ange passe""je t'embresse""metrre de l'eau dans son vin"といった日常で使われる仏語特有の言い回しを題材に、それが使われるに至った歴史的背景を踏まえフランスの政治経済/社交/恋愛etc事情について綴ったもの。
ところで文章から察するに著者は相当なインテリと思われる。私はふと思うのだけれど、本書で扱われる言い回しって本当に日常語なのだろうか。権威主義的で憎ったらしい人間を形容する表現で"plus royaliste que le roi"(王以上に王党派)というのが説明されているけれど、これが特定層だけの表現でなく本当に日常語だとすると、すげーな、おい。
ちなみに以下URLにて著者のコラムが月イチ更新で連載されている。サイトの性質上、非常に政治的な内容だけれど、個人的には非常にツボ。関心のある方は是非チェックを。
http://www.labornetjp.org/Column