『千と千尋の神隠し』宮崎駿

千と千尋の神隠し (通常版) [DVD]

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大名作。『アリス』のオマージュと私は感じたがそういう解釈は別にどうでもよい。釜爺や女性先輩従業員など脇役も光っていた。個人的にハイライトと感じたのはやはりあの電車の場面。長い電車、特に車内に透明な人*1が乗り合わせるシーンは詩的でもあり、同時に鋭い緊張感を覚える。とどめのあのエンディングテーマで私はグッときてしまった。声と詩とメロディとアレンジが良い。要は曲が良いのだ。
どうでも良いが冒頭の千の両親の描写が妙に引っかかった。宮崎アニメがあぁいった浅ましい・はしたないという形で人間を描くことはなかったのではないのか。後に豚にさせられるというのはさて置くとしても、彼はそれについてどう考えていたのか。

*1:人々の記憶?